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3年生の委員長が色々話していたけど、あたしは先輩への告白のことで頭がいっぱいだった。
落ち着けあたし。
大丈夫、大丈夫。
そう自分に言い聞かせながら、なんとか委員会の時間を乗りきった。
そして運命の瞬間がやってきた。
委員会が終わり、あたしと先輩は一緒に教室を出る。
あたしは、人がいない教室を選んで、その中に先輩を連れ込んだ。
あたしの心臓はどうにかなりそうなくらいドクドクしてた。
「話ってなあに?」
柔らかい声。
先輩の顔を見上げて、すぐにあたしは思った。
優しい表情。
あ、先輩、たぶん全部わかってる。
あたしが先輩を好きなこと。
あたしが今、告白しようとしてること。
先輩の優しい目が、勇気をくれた。
「あたし、先輩のことが好きです。委員会で先輩と会ったときからずっと。」
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