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「ライ、ありがとう。早速結んじゃおうっと。」
あたしは買ってもらったばかりの紅いヘアゴムで、髪の毛を束ねた。
やっぱりポニーテールが一番落ち着くなあ!
「どう?似合う?」
あたしはくるりと回って、ポニーテールに付いた紅色のゴムをライに見せた。
「ああ。」
えへへ。
紅色を選んだのは、ライの瞳と同じ色だから。
また1つ「おそろい」が増えた気がして、あたしはすごく嬉しかった。
「街の人たちって、ライのことが大好きなんだね。」
「そうか?」
「うん。見てたらわかるよ。」
ライはかっこよくて、一見怖い人に見えるけど、実はとっても優しいんだよね。
好きな人が優しいと、なんだか嬉しいな。
「菜乃香?顔がにやついてる。」
「え?うそ!」
あたしはほっぺたを押さえた。
そんなやりとりをしていたら、またまた女の子たちの叫び声が聞こえた。
「ライ様ぁ!待って~!」
「こっちでもっとお話しましょうよー!」
わああ!
ライのファンクラブ第2弾!
ライは再び女の子たちに取り囲まれてしまった。
ちぇっ
モテ男なんだから!
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