魔界へ行こう

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魔界って、人間の世界と似てるんだなあ。 あたし、もっと恐いところなのかと思ってたよ。 ちゃんと人々には心があって、楽しそうで。 なんだか嬉しい。 あたしは、ライが女の子たちを相手にしているのを遠くから眺めながら、そう思っていた。 すると… あたしの足に、何かがまとわりつく感触がした。 「きゃっ!」 あたしは小さな悲鳴をあげた。 なに? 下を見ると、1匹の猫がいた。 あたしの足にすり寄ってくる。 か、かわいいー! その猫は銀色の毛をしていて。 目の色はとても綺麗なエメラルドグリーンだった。 「猫ちゃん、どうしたの?飼い主さんは?」 銀猫はあたしの問いかけを無視するように、にゃーにゃーと鳴きながらあたしの足に尻尾を絡ませた。 超かわいいいいい! あたしはしゃがんで猫の頭を撫でた。ふわふわして気持ちいい。 しかし、そんな猫のかわいさに油断していたのがいけなかった。 今度は、猫はあたしの左手に顔をすり寄せてきて。 あたしの左手首にはめられたブラックスカルのブレスレットに噛みついた。 「あ、こら!それはだめ!」 引っ張っても離してくれない。
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