1190人が本棚に入れています
本棚に追加
「ごめんね、さっきの猫、僕が変身した姿だったんだ。」
え、え、ええええ!
うそでしょ?
でも、エメラルドグリーンの瞳は、さっきの銀猫の目の色と同じだった。
姿を変えることができるということは、この人まさか…
「ヴァンパイア!?」
「当たり。」
男性はまたにっこりと微笑んだ。
でもどうしてブレスレットを…
「ねえ、1つ教えてくれる?このブレスレット、なぜ君が持っていたのかな?」
え…
「そして、なぜ人間の君がここにいるのか。」
「そ、それは…」
男性はじりじりと迫ってくる。
「ねえ、どうして?」
エメラルドグリーンの瞳が妖しく光った。
その不気味さに、あたしは黙り込む。
「…言わないのなら、首に牙を突き刺すよ?君の血、とっても甘い匂いがするからね。」
あ…
エメラルドグリーンはいつの間にか金色に変化していた。
怖い…
ライ、何してるの?
早く助けに来てよ。
あたしが目を閉じた瞬間。
ビュッ!!
風を切る音がした。
「チッ。」
男性は舌打ちをして後ろに飛び退いた。
最初のコメントを投稿しよう!