父上様とご対面!?

8/17
前へ
/228ページ
次へ
しばらくすると、暗闇の中に巨大な黒い影が浮かび上がってきた。 「あれが、ブラスト家の城だ。」 え… ええええええ! あまりの大きさにあたしは驚愕した。 お城は、切り立つ断崖の上に堂々とそびえ立っていた。 こ、これがライの住んでるお城… 「すごい…」 ライは少し速度を上げて上昇した。 お城の一角。 窓が開いている。 ライはその窓を目掛けて羽ばたいた。 「よし。到着だ。」 ライはあたしを抱えたまま、窓から部屋の中に入った。 ここは…? その部屋は、赤い絨毯で覆われていた。 壁は一面、大理石。 天蓋付きの大きなベッドもある。 黒く光沢のある机の上には、たくさんの書類と羽ペンが置いてあった。 「ここは俺の寝室だ。」 「寝室!?」 なんて贅沢! あたしはぐるりと部屋の中を見渡した。 いいなあ~! あたしもこんな部屋に住んでみたい。 「行くぞ。」 ライのマントが揺れた。
/228ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1190人が本棚に入れています
本棚に追加