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ライの胸の中にいると、ふわふわして。
だんだん眠くなってくる。
「なんだ、菜乃香。眠るのか?」
ライの声が小さくなっていく。
ライ…
あたしは…
ライとずっと一緒にいたいよ。
こうやって、ずっとライの側にいたいよ。
でも。
あたしはやっぱり、魔界には行けない。
ママや大切な友達がいるもの。
でも、それはライも同じでしょ?
あたしが人間の世界にいたいと思うのと同じように、ライは魔界で王様になりたいと思ってる。
越えられない壁。
でも、ライが好き。
一緒にいたい。
ねえ、あたし、どうしたらいい?
あたしはライの胸の中で眠りに落ちた。
今は、何も考えたくない。
ただ、ライのぬくもりだけを感じていたい。
そう思った。
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