幼なじみの小悪魔ちゃん

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「ライ君、どう?今日のオムライスの味。うふふ、たくさん食べてね!」 「なかなか旨い。菜乃香の母上は料理上手だな。」 はい…? あたしは呆然と立ち尽くした。 「やだあ!ライ君たら、お世辞が上手なんだから!…って、あら?菜乃香、早く食べないと遅刻するわよ~」 リビングにライがいる。 しかも、ママの作ったオムライスを優雅に食べてる。 な、な、な… なにやってんのよおおおおおお!!? 「ちょ…ママ!!どういうこと!?なんでライがいるのー!?」 「何言ってるの!ライ君、菜乃香のこと迎えに来てくれたんじゃない。一緒に学校行くんでしょ?いいなあ、ママもこんなかっこいい彼氏ほしかったなあ!」 ママはにやにやしながらあたしを見た。 はああああ!? 「文化祭のとき、初めてライ君を見たとき、こんなかっこいい子が菜乃香の彼氏だって知って、ママびっくりしちゃったわよ!」 文化祭のときの記憶が甦る。 ライがあたしをお姫様だっこしたまま校舎の窓から中庭の特設ステージに飛び降りて、みんなの注目の的となった…恥ずかしすぎて記憶から消したいあの事件。 そう言えば、その状況をママも見てたんだ!一般公開だったから! あれってベストカップルコンテストだったから、ママはライとあたしが彼氏彼女だと思っているのね!?
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