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「ちょ…みーちゃん!蚊に刺されただけだって言ってるでしょー!」
「へえ~。ふーん。ほ~。」
みーちゃんはにやにや顔。
あたしは今日一日、髪を下ろして過ごさなければならなくなったことは言うまでもない。
もうっ、ライのせいだからね!!
…………
学校が終わって、その帰り道。
おかげで今日はみーちゃんに散々冷やかされちゃったじゃないの!
みーちゃんってば、休み時間のたびに、にやにやしながらあたしの顔を見てきて。
めちゃくちゃ恥ずかしかった!
「よし、帰ったらライに文句言ってやろう!」
あたしはぷりぷりと怒りながら家に帰った。
…………
「ただいま~。」
家に着くと、ママはいなかった。どうやら買い物に出掛けたみたい。
家の中は、しんと静まり返っていた。
ライ、どこ行ったんだろう?
まだ帰ってきてないのかな?
あたしは2階の自分の部屋に行った。
すると…
ベッドの上で寝ているライの姿があった。
ちょっと…
この王子は人のベッドを占領して…
ライは布団をかけずに、そのまま仰向けになって寝ていた。
枕元には、きれいに畳まれたマントがある。
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