幼なじみの小悪魔ちゃん

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「菜乃香、大丈夫?引っくり返せる?」 ママが茶化す。 「大丈夫だってばー!子ども扱いしないでよ~」 「菜乃香は子どもだろ。」 ライは黙ってなさい! あたしはヘラを両側からお好み焼きの下に滑り込ませた。 緊張の一瞬… ドキドキ… せーのっ 「えいっ!」 どべしゃっ!! ……… 沈黙。 はい、お約束ですね、すみません。 「ほらあ!やっぱり失敗した!なんか嫌な予感したのよね~!」 って、ママが笑う。 ライを見ると、にやりと意地悪そうに微笑んでいた。 きいー!悔しい! 「そ、そんなにぐしゃぐしゃになったわけじゃないんだからいいでしょ?ちょっと折れちゃったけど…」 半分に折れ曲がったお好み焼きを修正するあたし。 反対側も焼いて、ソースをかけてマヨネーズもかけて~っと。 お好み焼きの上から垂れたソースが鉄板に付いて、じゅわわっと音を立てる。 ん~いい匂い! よーし、あとは青のりとカツオブシね!
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