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「ところで、菜乃香が飲んでいるのはなんだ?水か?」
「え?これはサイダーだよ。炭酸水。」
「さいだー?たんさん?」
ライはきょとんとした。
「お酒は知っててサイダーは知らないんだね。飲んでみる?」
あたしがそう言うと、ライは今まであたしが持っていたグラスを取り上げて、その中に入っていたサイダーを一気に飲み干した。
「ちょ…!そんな一気に飲んだら鼻が痛くなるよ。」
案の定、ライは眉間にシワを寄せて目を閉じた。
「なんだこの飲み物は!」
ちょ…
勝手に飲んだくせに、いきなり怒んないでよ。
「でも、なかなか旨いな。」
ライはサイダーが気に入ったご様子。
「もっと飲む?」ってあたしが聞いたら、無言でグラスを突き出してきた。
はいはい、飲みたいのね。
ライはそのあと3杯くらいサイダーを飲んだ。
「ライ、飲みすぎ。」
ふと、あたしがライの顔を見ると…
あ…
なんと、いつものライの白い肌は、赤く染まっていた。
切れ長の目も、心なしか、とろんと垂れている。
も、もしかして…
「ライ、酔っちゃったの!?」
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