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薄暗いからはっきりとは見えないけど、2つの人影が重なっているように見えた。
ま、まさか、路チューか!?
人様のキスシーンなんて見たくない!
これじゃあ、横切るに横切れないじゃない!
と思い、できるだけそのカップルらしき人影から離れて歩きながらも、ちゃっかりとキスシーンを見てしまうあたし。
ところが。
横切る瞬間、あたしは目を疑った。
銀色の髪。
整った顔立ち。
黒いマント。
あれってもしかして…
ルウ!?
なんと、2つの人影の1つは、ライの双子の弟ルウだった。
お相手は女性。
こちらは人間のようだ。
ルウはその女性と濃厚なキスをしていた。
ひいいいいい!!
なんで、ルウがここにいるわけ!?
あたしは気づかれないよう、足音を立てずにその場から立ち去ろうとした。
と、そのとき。
「見物するなんて、随分な悪趣味だね。」
って、ルウがあたしの方を見て微笑んだ。
その目は金色。
ヴァンパイアが吸血をするときの目。
ぎゃああああ!
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいいい!
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