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―――――…
「ただいま～。」
あたしが家に帰ると…
「おかえり～！」
って、ママが玄関までパタパタと走ってきた。
そして、あたしの隣に立っているライを見て、満面の笑みを浮かべた。
「ライ君いらっしゃーい！さあさ、上がって上がって。今日のお夕飯はハンバーグよ！」
ママはライが来るたび、一緒にご飯を食べることを楽しみにしている。
相当ライのこと気に入ってます。
あーあ、また今日も騒がしくなるぞ。
そう思って、あたしはため息をついた。
でも、正直、ちょっぴりわくわくしている自分もいた。
リビングのテーブルを囲み食事が始まると、案の定ママが「ライ君、ライ君」ってきゃーきゃー言い出した。
ライも「これは旨い。やはり菜乃香の母上の手料理は最高だな」とか言っちゃうもんだから、ママのテンションはさらに上がっていく。
結果、お酒が出てくるのです…
いつもこのパターン。
ライの場合、お酒じゃなくて、やたらとサイダーやコーラを飲みたがる。
ヴァンパイアはお酒よりも炭酸飲料を飲んだ方が酔う、ということは実証済み。
「ライ、いっぱい飲んじゃだめだよ。めんどくさくなるから。」
「わかっている。」
本当にわかっているのか不明なんですけど。
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