気持ち

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頭から血の気が引いていく感覚に襲われる。 「ライはヴァンパイア。あんたは人間。あんたとライの関係は、血を吸う者と吸われる者よ。」 いやだ… 言わないで。 認めたくない。 「それ以上の関係なんてないわ。」 それはずっと恐れていたこと。 心がパキッと音をたてて崩れていく気がした。 「うふふ。悪く思わないでね。私はただ本当のことを言ってあげただけだから。」 アクアは、茫然と立ち尽くすあたしに言い放つ。 「ライに会いたいけど、今日はもう帰るわね。じゃ、そういうことでよろしく。ばいばい、菜乃香。」 アクアは不敵な笑みを浮かべると、たちまちその場から姿を消した。 ………… 静まり返る部屋。 自分の心臓の音だけが、やたらとうるさかった。 ―――――… どれくらい時間がたっただろう。 あたしはベッドの上でぼーっと天井を眺めていた。 ふと、我に返る。 やば… なにしてんの、あたし。 タオルケット持っていかなきゃ。 あたしは重たい体を起こし、リビングへ向かった。
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