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ライのこと、嫌いになったわけじゃない。
ライが好き。
でも、あたしの「好き」っていう気持ちは、伝えない方がいい。
こうした方がいいんだ。
ライの顔を見ることができなかった。
ライ、今、どんな顔してる?
何を思ってる?
しばらく沈黙が続いた後、ライが静かに口を開いた。
「そうか。」
後悔なんて、しない。
「今まで迷惑かけたな。」
え…
あたしは咄嗟に顔を上げた。
そこにはもう、ライの姿はなかった。
テレビの騒がしい音声だけが、リビングにむなしく響き渡っていた。
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