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――――…
ケーキをほぼ全種類食べ尽くしたあたしは、ご満悦だった。
お会計を済ませ、お店の外に出ると、すでに空は暗くなっていた。
寒い。
だけど、イルミネーションと大勢の人で、街はとても明るかった。
「菜乃香ちゃんって、甘いもの好きなんだね。」
夏目先輩がにこにこと聞いてくる。
「もちろんです!」
あたしの返事を聞いて、先輩はくすっと笑うと、右手を差しのべてきた。
あ…
これって…
あたしは一瞬、ためらった。
先輩と、手を繋ぐ…?
ライの顔が、頭を横切った。
でも。
優しく微笑む先輩の表情を見て、思わずあたしは先輩の手をとった。
これで…
いいんだよね…
ライのことは…忘れるんだもん…
あたし…間違ってなんか、いないよね?
そう思いながらも、あたしは自分の左手にはめられたブラックスカルのブレスレットを見て、心臓がズキンと痛んだ。
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