決意と誓い

8/33
前へ
/228ページ
次へ
「わあ!きれい!」 あたしは思わず声をあげる。 一面ガラス張りの壁からは、美しい夜景が一望できた。 大パノラマだった。 「すごいですねー!」 この展望台フロアも、照明は最小限にしぼられ、大人っぽい雰囲気を醸し出している。 かわいらしい丸い形のテーブルや、カップルで座れる細長い椅子も置いてあった。 すごくお洒落なバーみたいな雰囲気。 あたしはガラスに近づいて、景色を眺めた。 眼下の光の粒はキラキラと輝いていた。 「絶景ポイントですね!」 「気に入ってくれたみたいでよかった。」 夏目先輩は嬉しそう。 赤、オレンジ、白、色とりどりの光の粒。 周りの建物がみんな小さく見える。 まるで、空を飛んでいるみたいな… ………… 空…? “俺は、空を飛ぶのが好きだ。” ふと、優しい声が頭の中で響いた。
/228ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1191人が本棚に入れています
本棚に追加