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ライのお城だ!
遠くに、ブラスト家の城がそびえ立っていた。
あたし、やっぱり、本当に魔界に来ちゃったんだ。
心臓が高鳴る。
お城に行けば、ライに会える?
あたしは息を呑んだ。
大丈夫。落ち着けあたし。
ブラックスカルが魔界に連れてきてくれたんだもの。
うん。
よし、行こう。
あたしは暗い森の中、お城へ向かって歩き出した。
森の木や茂みが、ざわざわと揺れる。
まるで「よそ者が来たぞ」って囁いてるみたい。
怖い…
あたしは走った。
なるべく、足音を立てないように。
――――…
しばらく走ると、ようやくお城の近くまでたどり着いた。
だけど、あたしはそこで絶望した。
お城は断崖の上に立っているため、そのごつごつとした崖に阻まれ、道が絶たれてしまったのだ。
お城に行きたければ、この崖を登らなければならない。
どうしよう…
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