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「俺は全力で父上を説得する。そしてお前を妃とし、必ず時期王になる。」
そんなの無茶苦茶だよ。
「どうして、ライはそこまであたしのこと…」
ライは一瞬きょとんとしたけど、すぐに意地悪く微笑んだ。
「そんなこともわからないのか。最初に言っただろう。」
なによ、馬鹿にして。
「菜乃香、お前のことが気に入ったからだ。」
ライは、また身を屈めた。
整いすぎた顔が、あたしの目の前に来る。
そして、ライの冷たい手が、あたしの手をとった。
手の甲に、柔らかい感触。
それがライの唇だとわかったときには、深紅の瞳に見つめられていた。
「忙しくなりそうだ。」
どうやら、あたしは大変な嵐に巻き込まれてしまったみたいです。
あたしの運命は、いったいどうなってしまうのでしょうか。
ハチャメチャな日常生活の始まりです。
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