1190人が本棚に入れています
本棚に追加
/228ページ
ライという吸血…じゃなくて、ヴァンパイアが、あたしの前に現れてからというもの、あたしは落ち着かない毎日を送っている。
幸いなことに、ライに血を吸われても、あたし生きてるけど…
このケータイの説明によると、あたしも吸血鬼になっちゃうわけ!?
そんな馬鹿なこと、あるわけないよね?
「菜乃香?菜乃香ってば~!」
「あっ、え?」
「もう、なあに?ケータイの画面じっと見つめちゃって。」
「ごめん、みーちゃん。」
あたしは教室で、みーちゃんとお弁当を食べるところだった。
「なんか、最近、菜乃香変じゃない?いつもそわそわしてる気がする。」
「えっ!そ、そうかな?あはははは…」
「夏目先輩のことなら、いつまでも気にしちゃだめよ。」
みーちゃんには、告白の日のことは本当のことを教えてない。
フラれた、と嘘をついた。
だって、本当のこと言ったらすごく心配するから。
あの日から1週間が過ぎたけど、それ以来、夏目先輩と一度も会ってない。
明日は委員会の日なのに、超気まずいよ。
それから…
ライも最近あたしの前に現れない。
だからこっちもそわそわしてるのよ。
突然出てこられると、心臓に悪いだもん。
最初のコメントを投稿しよう!