金色は危険信号

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ライという吸血…じゃなくて、ヴァンパイアが、あたしの前に現れてからというもの、あたしは落ち着かない毎日を送っている。 幸いなことに、ライに血を吸われても、あたし生きてるけど… このケータイの説明によると、あたしも吸血鬼になっちゃうわけ!? そんな馬鹿なこと、あるわけないよね? 「菜乃香?菜乃香ってば~!」 「あっ、え?」 「もう、なあに?ケータイの画面じっと見つめちゃって。」 「ごめん、みーちゃん。」 あたしは教室で、みーちゃんとお弁当を食べるところだった。 「なんか、最近、菜乃香変じゃない?いつもそわそわしてる気がする。」 「えっ!そ、そうかな?あはははは…」 「夏目先輩のことなら、いつまでも気にしちゃだめよ。」 みーちゃんには、告白の日のことは本当のことを教えてない。 フラれた、と嘘をついた。 だって、本当のこと言ったらすごく心配するから。 あの日から1週間が過ぎたけど、それ以来、夏目先輩と一度も会ってない。 明日は委員会の日なのに、超気まずいよ。 それから… ライも最近あたしの前に現れない。 だからこっちもそわそわしてるのよ。 突然出てこられると、心臓に悪いだもん。
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