1190人が本棚に入れています
本棚に追加
/228ページ
べ、別にライが現れるのを、待ってるわけじゃないんだからね。
このまま奴が現れなければ、あたしは平凡な毎日を送ることができるんだから。
うん。
もしかしたら、ライのことは本当に夢だったのかもしれないな。
とさえ思えてくる。
でも、夢だとしたら、あたし、変態?悪趣味?
どっちにしろ嫌。
でもさ、あたしのこと妃にするとか言っといてさ、当のあたしは放置ですか?
あたし、あんたの所有物じゃないっての。
もう。
ライのことは考えないでよそう。
あたしは平凡で楽しい女子高生活を送るんだから!
と、あたしが意気込んでいると、突然みーちゃんがすっとんきょうな声を出した。
「な、菜乃香っ!」
「え?」
みーちゃんの視線の先を見る。
心臓がズキッと痛んだ。
教室の廊下側の窓のところに、夏目先輩が立っていた。
最初のコメントを投稿しよう!