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ライがあたしの手首を壁に押し付ける。
身動きがとれない。
「ちょっと、ライ…」
「菜乃香。」
ライの整いすぎた顔が目の前に迫る。
待って…
「ん…」
次の瞬間、優しく唇を塞がれた。
また、キスですか?!
舌で上顎をなぞられれば、一気に全身の力が抜ける。
チョコレートの味がした。
「甘いな。」
ライの唇はすぐに離れた。
もっとしてほしいと思ってしまうあたしは、どうかしてるのかな。
今度はライの舌が、あたしの首筋をなぞる。
鎖骨から耳の下にかけて、ゆっくりとなぞられた。
「やっ…」
耳の中に舌が入ってきて、クチュクチュという卑猥な水音が頭に響く。
あたしは声を殺して震えた。
「気持ちいいのか?」
「ち、ちが…」
気持ちよすぎてどうにかなりそうです。
「その顔。気持ちいいんだろう?もっとしてやろうか?」
「こ、この…変態っ」
「意地を張るな。」
クスクスというライの優しい笑い声が響く。
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