金色は危険信号

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「今日、昼間話していた男は誰だ?」 え…? 何よ、急に。 昼間って? あ、もしかして、夏目先輩のことかな。 「ライ、今日学校いたの?」 「俺は姿が消せると言っただろう。で、あいつは誰なんだ?」 「…え、んと、同じ委員会の先輩だけど。」 「嬉しそうにしていたじゃないか。」 「あれは、その…」 なんでそんなこと聞くのよ。 ライは眉間に皺を寄せて、ふて腐れた表情をしていた。 「俺以外の男なんて見るな。」 え… 「お前は俺のものだと言っている。」 心臓がドキドキする。 ライってば、またそんなこと言って。 あんたは、どれだけあたしを困らせれば気がすむの。 でも… ちょっと嬉しかったりして。 「じょ、冗談やめてよ。」 照れ隠しするあたし。 「俺は本気だ。」 ライの真剣な目が、あたしを見つめた。 ライ… ライの綺麗な顔が近づいてくる。 …近づいてくる?! あたしは咄嗟に目を閉じた。 すると、唇に柔らかな感触。
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