真夏の夜の×××

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な、なんでライがあたしのベッドで寝てるのよ! とりあえず、あたしは静かに目覚まし時計を止めた。 あたしは体を反転した状態、つまりライの方に体を向けた状態で硬直してしまった。 顔が近すぎて、心臓がドクドクすごい速さで動き出す。 焦る気持ちとは裏腹に、作り物みたいに整ったライの寝顔をまじまじと見つめてしまった。 きれー… 白くてすべすべの肌。 長い睫毛。 高い鼻。 閉じられた唇は、なんだか妙に色っぽい。 黒いシャツの隙間からのぞく綺麗な鎖骨には、いつものようにブラックスカルの付いたネックレスが架かってた。 ごくっ… あたしは思わず唾を飲み込んだ。 そういえば、最近ライに血を吸われてないな。
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