真夏の夜の×××

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そこには。 こちらを向くライの綺麗な顔と。 たくさんの星が瞬く夏の夜空があった。 すごい。 「きれー…」 あたしの呟きに、ライは「ばか」と言った。 「夜空もいいが、こっちも見てみろ。」 へ? そう言われて見下ろした先。 「うそ…」 それは眼下一面に広がる光景。 信じられなかった。 夢なんじゃないかと思った。 それくらい、綺麗な光景だった。 「人間の世界、俺は気に入ったぞ。」 ライが嬉しそうに呟いた。 散りばめられているのは地上の光。 街のイルミネーションやビルの明かり、走る車の光。 そんな都会のありとあらゆる光たちが、広範囲にわたって広がっていた。 「ライ。」 「なんだ?」 あたし今、とっても感動してるよ。また、泣いちゃうくらい。 「ありがとう。」 ライは一瞬、間を置いて。 「気に入ったか。」 って、優しく笑った。
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