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「俺だよ」
「知ってるわよ。貴方の名前が画面に出るんだから(笑)」
彼女はクスクスと笑う。
「さっき、父さんにも了解を得てね。
それで、こんな話をされたんだ…」
俺は事件の事を彼女に話した
すると彼女は、
「知ってるわよ?だって、5年前にその事件のニュースみたもの」
!!
知っていた?!
……、知ってて、あのペンションを選んだのか?
彼女は続けて言う。
「でも、関係ないじゃない」
…やっぱりか
「恐くないの?犯人はまだ捕まってないらしいよ?」
そう言うと、
「私達に何の関連があるの?スキーして、ペンションに二日間泊まるだけよ?何も恐い事ないじゃない。確かに、同じ名前なのは気になるけど、美味しい物が食べれて、思い存分スキーが出来れば私はそれでいいの。貴之は恐いの?」
「えっ?い、いや、そんなわけないだろう!それに、ただの偶然で関係ないだろう!」
つい、声を張り上げてしまった。
「じゃあ、いいじゃない」
そして、最後に
『楽しみね』
そう言うと、電話は切れた。
そうだよな。所詮は昔の事件だし、俺達が行った所で、何も起こるわけがない。
忘れよう。
そして、大学も休みに入り、旅行の日が来た。
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