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二人とも午前は空いているので、二人でサークルで使っている部屋に行く。
「それにしても、話しってなんなの?」
俺は、彼女に聞いた。彼女が早くに会おうと言ったので、何か話があるのだろうと思ったからである。
……まさか、別れ話じゃ……
頭にそんな事がよぎったが、別に最近二人の間で何かあったとかは無い筈なので、多分、別れ話では無いだろうと祈った。
「うん。あのね、私達付き合って2年は経つでしょ?だから、たまには二人で旅行もどうかな?って思ってね!」
えっ?……優香から旅行の誘い?旅行って事は泊まりか?泊まりって事は……
俺は、頭で優香を抱く想像をしてしまった。彼女から、旅行の誘いって事はOKなんだろうと、単純に思う。
そんな事を考えていると、
「嫌なの??」
「えっ?い、嫌。じゃなくて、いやじゃないよ!けど、どうして急に?」
俺は、彼女に聞く。
「私達、二人で旅行なんてした事ないし、高校の卒業旅行を行く友達の話をしても、全然計画を立ててくれなかったじゃない。私は友達が羨ましくて貴方に話して、何か計画を立てて欲しかったのに、気付いてくれなかったし……」
…そういえば、卒業間近に、そんな話を聞かされた。でも、あの時は、卒業といってもまだ高校生。二人の親が許してくれないだろうと考え、流してしまった。
その時の考えを彼女に話すと、
「なるほどね。確かにそうかもしれないね。高校生の身で男の子と二人で外泊なんて、お父さんの方が許してくれなかったかも(笑)
でも、二人とももう大学生だし、いいでしょう?」
俺は、即答した。
「もちろん!」
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