第一章命令①

7/66
前へ
/93ページ
次へ
多くのサーバーがパンクした。 智久の携帯に着信が入った。修一からだ。 『放送を見たか?学校は大パニックだぞ!先生たちもうろたえていて、今は臨時職人会議中だ』 緊張感と慌ただしさがひしひしと伝わってくる。電話の向こうがとても騒々しい。周囲にいるクラスメイトが騒ぎ立てているせいだろう。 祭りの最中か、もしくはパチンコ屋から電話をかけてきているようだった。 智久は、ぼそりと呟いた。 「バカバカしいとは思わないか?」 『周りがうるさくてよく聞こえない。何て言った?』 「バカバカしいとは思わないか!?行かなかったらどうなるっていうんだ!!」声を荒立てる智久。 『……イラついてないか?』 「あぁ、バカバカしくてな」 『待て、先生が来た!』 電話は繋がったままだ。クラス全員が席について、先生が何かを喋っているようだ。 しばらくして、通話口から再び修一の声が聞こえてきた。
/93ページ

最初のコメントを投稿しよう!

868人が本棚に入れています
本棚に追加