幻のG

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避難。避難するのか。 ガックリと項垂れて立ち上がった。 「財布取ってきます」 雅信先輩と駅に向かいながらも、頭の中ではバルサンが回っている。 気になる。凄く気になる。 足を止め、気づかず前に進む雅信先輩の広い背中を眺めた。 物凄く気になる。 「先輩」 振り返り、戻ってきた雅信先輩を見上げた。 「やっぱり寮に戻ります」 「へ?だから、バルサンしてる間は中には…」 「外で待ちます。じゃ」
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