雅信

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「その手が憎い」 言いつつパクリと食い付く疾風。んー、堪らん。 にやけていたら、横からカシャ!と音がした。 「君らはあれだ。ピンク過ぎないか?」 携帯片手に弘樹の横に座ったのは、寮仲間の加那多だった。 長めの前髪を両サイドで結わき、ピンクのイカれたメガネをした加那多。 頭の中もイカれてて、さりげなく弘樹が椅子をずらして離れてる。 「何をしている。早くあーんと餌付けしろ」 餌付け…真顔で催促する加那多に顔をしかめる。
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