雅信

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盆を手にして現れた、寮仲間の達也に安堵した。 加那多の暴走には、達也が一番の特効薬だ。 「馬鹿!類い稀なる天才のこの俺に向かって、」 「カツ丼だ。食え」 「…いただきます」 もぐもぐごっくんと食べ終えた疾風が、カツ丼を食べる加那多をジッと見ている。 「どうした疾風」 「…めちゃくちゃな箸の持ち方なのに、溢さないのが不思議」 不条理だ、とボヤく疾風の頭を撫でる。 「地球外生命体だからなー、気にするな」
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