3日

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「わたしがいた事を忘れられてしまいそうで、怖いの。せめてあなたにだけは憶えていてほしい。……あなたに刻み込みたい。わたしを忘れないように……心にも、からだにも、わたしが生きていた証を……だから――」  少女は俯いた。  少女の涙が、シーツの上に落ちる。 「……わかったよ」  少年はそう云って、少女のいるベッドに腰を下ろした。
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