第一の手記

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私が小林拓海という人間に出会ったのは今から一年ほど前、彼がこの弓塚高校に入学してきた日の事だった。 私はその1ヶ月前に行われた年度末人事により、新年度から学年主任の要職に着く事を告げられる。 当時26歳の私に対し、それは異例の抜擢と言っても良いだろう。 当然、周囲の視線は冷ややかだった。 だが、臆する事など何もない。 私、青木恭子という人間の能力を鑑みた配置。 上がそう判断したのだから。 他の教員達は人の事をやっかむ前に、己の無能を嘆くのが先だろう。
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