第一の手記

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彼に対する私の第一印象は、女みたいな顔の男がいる、それだけだ。 ……、男子の制服を着た女が居る、だったかな…。 兎に角それだけ。 彼はあまり教師と話しをするタイプでは無いらしく、新学期当初、話しかけられた覚えは無い。 また、私も率先して交流を深めようとする人間でもないので、少しの間、小林拓海という生徒は、他の群集に紛れた一片でしかなかった。 ……あくまで、少しの間でしかなかったのだが。
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