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ゆきside-
「寒いね」
す「ね」
「もうすぐクリスマスだね」
す「ね」
「きみくんにプレゼント
買わなきゃ」
す「で、俺に付き合えと」
午後12時、寒そうに上着に
顔をうずめたすばるは
さぞかしめんどくさそうに
そう言った。
「だって、あたし男の人が
好きそうなものとかよく
分かんないし」
す「そんなんヨコに
合いそうなもん選べば
何でも喜んでくれるやん」
「……いいの。
すばるのがきみくんの好み
知ってそうだし」
あたしがそう言うと、
す「…せやな」
何だか少し、切なそうな
顔をしてた。
「そうだよ」
す「っしゃ、行くで」
そう思えば、すぐ普段の
様子に戻っていた。
気のせい、か。
あたしは気にせずに
すばるの後を追った。
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