ただ君が

４love...

　
　すばるside－

　す｢そっかー、今日
　クリスマスイブか｣

　昼まで寝て、腹が減った
　から買い物にと寄った
　スーパーはクリスマスフェア　をしていた。

　カップル多いな。

　今ごろ、ヨコとゆきは
　楽しくやっとんのやろか。

　す｢あー、むなし｣

　酒とつまみの入った袋を
　片手に帰り道を歩いた。

　す｢………あ｣

　帰り道にたまたま目に
　入ったアクセサリー屋。

　そこには前にゆきが雑誌で
　可愛いと言っていた華奢な
　ブレスレットが店の新作
　として飾られていた。

　『プレゼントですか？』

　見入っていると店員の人に
　声をかけられた。

　す｢あ…、まぁ｣

　『このブレスレット、
　すごく人気で品数も少ない
　からすぐ在庫切れになるん
　ですよね』

　す｢そうなんですか｣

　『最近も男性の方が彼女に
　プレゼントに購入されて、
　こちらも最近入荷したもの
　なんですよ』

　す｢……へぇ｣

　あいつ、喜ぶやろうな。

　ブレスレットくらいなら
　友達があげるのにも普通
　やんな。

　『人気No.1はこちらの
　ピンクになります』

　す｢あの、じゃぁ、これ…
　ください｣

　『はい、かしこまりました』

　ゆきの喜ぶ顔を思うと、
　自分までにやけた。