1love...

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   「「かんぱーい」」  カチン、とお酒の入った  グラスが鳴る。  向かい側にはすばるがいて、 もちろんとなりはきみくん。  なんとすばるがきみくんと  となりにしてくれた。  協力しないなんて言って、  さり気なく気づかって  くれるんだよね。  す「今日ゆきよだれ  垂らしながら寝ててん」  「は!違うしー!」  村「きたないな」  「ちょ、だから違うってば。  あたしそんなに口元緩く  ないもーん」  横「ゆきごめんじゃあ俺  めっちゃ口元緩いわ」  「え」  村「こいつ枕カバー  ぐしょぐしょなるくらい  よだれ垂らしよるからな」  「……なんかごめん」  す「ドンマイやな」  きみくんは自分で言った  くせに耳が赤くなってる。  そんなとこにまた、きゅん  と胸がくすぐったくなる。  あたし、相当好きだな  きみくんのこと。  **  す「あー飲んだ!」  居酒屋を出て、別れ道まで  4人で並んで歩いた。  「あたしもひさびさ  いっぱい飲んじゃったぁ~」  村「お前らふらふらやん」  横「飲みすぎ飲みすぎ。  まぁ俺も飲んだけどな~」  赤く火照った頬が冷たい  夜風に当たって丁度良い。  「あーあ、今日はもう  ばいばいだね」  別れ道で、立ち止まって  あたしはつぶやいた。  す「ゆきちゃん寂しいん  ですか~」  「すばちゃんも寂しそう  ですね~」  村「うるさいわ。  まぁまた明日会うしな」  そっか、明日もまた  4人一緒だもんね。  なら寂しくないや。  「じゃあ、また明日…」  す「…あ、ほなヨコ-」  横「ゆき、送ってくわ」  すばるが何か言おうと  したけど、きみくんの  その言葉に嬉しくなって  すぐに忘れていた。  「え、いいの?」  横「もうこんな時間やし、  酔うてるし1人で帰したら  危ないわ」  「酔ってないけど…  じゃあ遠慮なく!」  ふいにすばるを見ると、  良かったな、と言うように  笑っていた。  村「じゃあ、また明日な~」  す「おつかれさん」  そしてあたしたちは別れた。  
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