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「見ていなさい。嵐をも惑わせ、日照りをも紅潮させる私の美貌を以てすれば、如何なる男もその身ぐるみを振りほどき、この肢体に飛び付く事でしょう」
星の女神はそう言うと、日の光で煌めく金の髪をはためかせ、白い肌に叩き付ける風を浴び、まるで天駆ける流星の如く、旅人の元に降臨した。
旅人は突然の出来事にたじろぎ、僅かに星の女神から後退って見せた。
「一人さすらう旅人よ。私は気紛れな星の女神です」
女神の美しい声は艶を帯び、金の髪が白い肌を眩しく彩っている。
「幾日もの独りの夜を過ごし、さぞかし退屈でありましょう?私が慰めて差し上げますわ」
僅かな布は実り有る肢体を隠し切れておらず、通りすがったそよ風の悪戯によって、それが際どくめくれ上がった。
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