午後の授業

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「てかお前もなんか働けよっ!何で俺ばっかり!」 「いやしかしだな……彼女等は私を相手にしてくれないし、彼女等に手を出すのも気が引けるし…」 必死の形相で凛と桃子の攻撃を避けながら秀太が言えば、グレイスは眉をひそめながら頭をかいた。秀太の瞳に殺意が芽ばえる。 「ならこっちは俺が相手しとくから、お前はあのハゲをぶっ倒せよ!」 秀太の提案に、グレイスは驚いたように目を丸め、両手をめいいっぱい横にふってみせる。 「冗談だろ?!ラスボス前に現れた中ボスを、勇者ともあろうものが無視してラスボスと戦えるわけがないだろうっ!」 秀太の殺意が爆発した。 その一瞬の彼の動きは、まさに神速というに値するものだった。凛と桃子の両サイドの攻撃は虚しく空を切る。 消えた秀太の姿はグレイスの背後に現れ、後ろからグレイスの横っ面に回し蹴りを放ち、その場に倒れたグレイスに馬乗りになったのだ。 まさに一瞬の出来事。 「ななな…いきなりなにを……」 「……あんまふざけてっと、貴様から始末するぞ?」 冷ややかな秀太の声に、グレイスはごくりと唾を飲み込んだ。 「わ…わかった。……この際、正攻法とか言ってられんしな…」
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