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納得してというより、あきらかに秀太に恐怖しての肯定。しかしグレイスの目の前から、急に秀太の姿が消えた。
鈍い打撃音と共に――
いつの間にか背後に迫っていた桃子の攻撃が、秀太の頭部をクリーンヒットしたようだ。
「っっっっっっ！」
少し離れた場所で頭を押さえ、声にならない声を上げて悶絶する秀太。
「谷津本っ！――っ」
慌てて起きあがろうとするグレイスの首に、凛の持つ剣があてがわれた。
「動かないで…」
冷たい目でグレイスを見下ろす凛の瞳。そんな彼らの少し後ろから、頭が痛くなるような高笑いが響いた。
「くくくくく、はぁーっはっはっ！どうやら勇者一行もここまでのようだな！さぁ、春日よ。こっちに来なさい」
ハーゲンの手招きに桃子は小さく頷き、小走りでハーゲンのもとへいった。
「貴様、いったいその子をどうするつもりだっ」
グレイスが地べたから起き上がれないまま怒鳴ると、ハーゲンは醜悪とも表現できそうな、いやらしい笑みを見せる。
「こいつは生贄だよ、魔王様復活の為のな…。私がこの場所にこんなものを作ったのも、こいつがいたからだ。魔王様の波長とピッタリ合うのだよ」
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