午後の授業

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「えぇっ!そうだったんですか?!」 ハーゲンの言葉に、桃子のすっとんきょうな声が上がった。 凛も余程驚いたのか、ぎょっとしてハーゲンを振り返る。 「で…でも生贄って……やっぱり食べられたりとかするんですよね…」 「案ずるな、我が魔王様はそんな野蛮くない」 「あぁ、それなら…」 「そこのマグマに落ちてもらうだけだ」 簡単なことだろう、とハーゲンはどこからかとりだしたロープで桃子を縛りながら呟く。 「あぁ、なるほど♪……ってそんなわけないじゃないですかぁっ!やめて下さい!ほどいて~」 「何を嫌がる必要がある。魔王様の一部になれるのだぞ?これほど名誉な事はあるまい」 「そんなの嫌ですよ~」 必死に体を揺らし、なんとかハーゲンの手から逃れようとする桃子だが、ロープで動きを極端に制限されていることもあって、ハーゲンにはびくともしない。
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