35人が本棚に入れています
本棚に追加
「…チッ…」
一方通行は自分の部屋にいた。
打ち止めの部屋から出てきたあと、リビングに行きたくなくなったため、部屋にいるのだ。
「やっぱりカードなンて
やるんじゃなかったなァ…」
あのカードは二日前一緒にいた女の子の提案だった。
―二日前―
「ねぇねぇ、カードをつけてみたら?」
「あァ?カードだ?」
「カードに"大好きだよ"って書いて…」
――――――――――――――
「やるんじゃなかった」
口ではこんなことを言っているが、心の中ではそんなことちっとも思ってなかった。
打ち止めの笑顔が嬉しい。
彼は何度も彼女の笑顔を守り抜いてきた。
…どんな手を使っても。
たまには
素直になってもいいだろ?
「…打ち止め…。
側にいてやるよ…。
お前を必ず守ってやる。
好きだ、打ち止め」
あの人 END
最初のコメントを投稿しよう!