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気になる事が全て解決した訳じゃないけれど、それは追々知っていけば良い事だ。今は、やっと通じ合った應治との時間を堪能したい。
「仕方がないから一生守られてあげる。」
「ああ。」
「だからずっと、ずっと私だけを見てなさいよ。」
「ああ。」
「言い忘れていたけど、私は自分でもビックリだけどかなりしつこいみたい。」
應治は無言で私の顔をジッと見つめる。
「だって、12年間アンタの事忘れられなかったんだもん。」
私の言葉に應治がピクリと眉を動かした。
「應治の事、トラウマだって言ったけどそれは裏を返せばずっと應治に固執してたのね。」
「光栄だね。」
應治は私に顔を近付けて額を合わせる。
「何だ、同じか。」
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