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一気に高まる緊張感に私の指先が我知らず震える。
小箱を開けて、その中のビロード張りのケースを開けるとやはり出てきたのは指輪だった。
「綺麗…」
ありきたりの陳腐な言葉が思わず口に出てカッと頬が熱くなる。
それを取り繕うように指輪を台から外して、一瞬躊躇した後、右の薬指にそろそろとはめた。
これで、サイズが合わなかったら笑ってやろうと思っていたのに。
「ピッタリ…」
何でサイズを知っているんだろうか?よくあるティッシュでこよりを作って寝ている間に測ったんだろうか?
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