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混乱した頭で、それでも指が見えやすい様に應治の方に手を差し出す。
「どうだ?気に入ったか?」
「うん、ありがとう。」
私が素直に頷くのを見て應治が顔を綻ばせた。私が文句を言わなければ應治も意地悪はしない。何だか甘い空気にむず痒い気持ちを押し隠す様に尋ねる。
「サイズピッタリなんだけど。」
「そりゃ、お前の母親に聞いたからな。」
思ってもいなかった答えに大きな叫び声が出た。
「オカンに聞いたの?指輪のサイズいくつですかって?マジで?有りえない!」
「現実聞いた。」
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