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「何で?どうして?マジで?」
私の取り乱しぶりに應治は驚いたように目を見張って、でもすぐに意地の悪い笑みを浮かべてテレビに顔を戻した。
「丁度、用事があって店の方に行った時お前の母親がいたから立ち話をして、それで聞いた。ついでにお前の好きなブランドも教えてくれた。」
何やってくれてんのよ、あの母親は!
怒りと羞恥に身悶えする私にしれっと應治は言う。
「今回は婚約指輪ではなくホワイトデーだと言っておいたぞ。」
「!」
余計な事まで言いやがって!應治に飛びかかって首を絞めてやろうと身を乗り出した時、應治が気配を感じ取り私の振り上げた腕を軽々と掴まえると自分の方に引っ張った。
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