ガラクタの街

旅立ち

　修司は 男女問わず 後輩から慕われていた。

　｢おう。お前等 どうした？｣
　｢制服のボタンください｡｣

　当時 ボタンや学ランやズボンを 後輩にあげる事が流行っていた。
特に 修司の学ランは 詰め襟や丈が長く作ってあり ズボンも 太く ドカンと呼ばれている ズボンを履いていた。
　女子は 学ランのボタンを欲しがり 男子は 制服やジャージ 登校カバンを欲しがった。

　｢ボタン？ 良いよ。 ただし 第二ボタンは あげないよ｡｣
　｢えぇぇ。それが 一番 欲しい…｡｣

　第二ボタンは 好きな人や彼女にあげる 習わしが流行っていた。