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「怖いなー、扉の向こうから視線を感じます」
「…メイト、閉めて」
溜め息をつきながらパタンドアを閉めるメイトさんだった。
そう、ここは『猫の集会』
26日にメールで呼ばれ、27日に集合という形になった。
「やはり賛成派反対派がいるんですよ、この程度で百万って方がね」
「でしょうね…」
「というより犬丸姫さんの態度もあるのかな、姫さん人気あったんだけどね~」
犬丸が何かしたんだろうか。
「おーあるじぃ、報告なう?」
「報告されてるなう」
「…こほん、とりあえず私達二百人が約2日間稼ぎに出た結果ですが、一千四百四十万。そのうちの四百万をお渡ししたいと思います」
アザカさんはどうにも冷静に述べた、まさか二百人とはいえこれだけ稼げるとは…。
しかしアザカさんはニヤリとしていた、四百万を渡した裏はちゃんとあるのだろう。
「…何か俺達に頼みたい事でもあるんですか?」
「いえ、それは感謝代も含まれているのですよ。四百万取られてもおかしくない情報だったという事です」
「違うんよあるじ、マスター達は他のギルドにも交渉してなぁ。うちらへの支出を減らしても収入はいっぱいあるにゃ」
「ちょ、言わない約束!」なるほど。
アザカさん達にとって四百万程度、という事なのだろう。
ちゃっかりしてるなぁ。
「この三百万は『永久旋風』への支援金としたい、私達は貴方達と交友関係を築きたい」
「アザカさん…」
「トワイライト・イルミス・エーベルヴァインの弟子ですよね、とわさん」
やはり、知っていたのか。
アザカさんの言葉にメイトさんは首を傾げる、「は?」といった具合にだ。
アザカさんの目は鋭い、アザカさんは俺の反応を確認して確信したのか、深く一礼する。
「私の事はアザカで構いません、さん付けなんてよしてくださいよ」
アザカさんは小さく笑う
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