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「あれは私が今のあなたと同い年の時のことよ。暖かい春の日だったわ。」
アリスは大輔が聞いてもいないのに話し出した。
その話に出てくるキャラクターは「不思議の国のアリス」と変わりなかった。しかしストーリー性は無く、不思議の国に通いただそれらのキャラクターと日常を過ごしていたというものだった。
「不思議の国のみんなは歳をとらないの。あそこは時間がないから。だけど私は歳をとる。だから死ぬ直前にみんなと約束したの、絶対また会いに行くって。だから大輔、私と一緒に不思議の国に…大輔ぇぇええ!!」
「ぐー…ん、…ひいぃぃ!まだいる!夢じゃねぇの!?」
「なに寝てるのよ!?はぁ、もういい、いくわよ?」
そう言ってアリスは大輔の腕を掴んだ。
「ちょ、どこに!?」
「不思議の国☆」
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