勇者な幼なじみ

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王宮の会議室で、王様直々に、ユウキの旅に出るまでの予定を説明してもらい、少々口を出さしてもらった。 何だかんだ言って、ユウキとは腐れ縁の仲だ。大体のことは知ってる。 ユウキは、望まれるなら応える。己の身を削って、望まれるパフォーマンスをやってみせる。しかも、それで大概の事はやり遂げる。 それで、学業やスポーツで結果を出してきた。 しかし、守られた世界で通用していたことで、この世界で通用するとは限らない。危険が付き纏う世界では、何でも応えようとする姿勢はあまりに無謀だ。 スケジュールを一言で表すなら「強行軍」、武器と魔法の扱いは最低限教え、旅の中、実戦で成長させる、もちろんお供も付く、というものだ。 実践主義は、理に適っているとは思うが少々もの足りないと感じる。 持ち得る能力のスペック検証とお供として付くメンバーと1週間ほど特訓させること、十分な休息をとらせてから送り出すことを提案する。 王様は魔物の動きを抑制できている現状から、この提案を受け入れ、ユウキが旅に出るのを二週間ほど延期することに決めた。 この世界がどうなろうと知ったことではない。最後は、ユウキと自分が地球へ戻れればそれでいい。 何の力も持たない自分にできるのは、こうやってユウキの生存率を上げることくらい。 その役目もまた、ここで終わったのだった。
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