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1ヶ月が経った頃、俺は召喚されました。
次は、高校で気のあった親友に巻き込まれ、昔幼なじみのアイツと召喚された世界へと戻ってきたのでした。
世界の文明は相変わらず進んでおらず、魔法に依存し異世界の住人に難題を押しつけるところもまた変わっていませんでした。
この世界へ来た瞬間から全てを疑うことにしました。
地球からアイツの居場所を全て奪った世界の住人の言葉など信じることは到底できませんでした。
彼らが必死に隠している秘密があることに気がつき、暴きだしてやろうと画策することにしました。
アイツが地球から消され、この世界でも歴史から消え去っている真相に近付けると思ったからです。
『歴史とは後から作られるもの。皆が知る坂本竜馬は司馬遼太郎の創作像』
というアイツの言葉をふと思い出し、歴史伝承の矛盾点を徹底的に洗い出しようやく行き着きました。
親友は王族の方や宮廷に勤める給仕や騎士の方、有名な魔法使いに、たまたま訪れていた神殿の巫女様と戯れていたのと、
一人娘を勇者召喚の贄にされた宮廷騎士長に取り入り、俺が動きやすいように色々と計らってもらっていたのと、
勇者のオマケという大した位置にいなかったのが幸いし、探り回っていたのを悟られることはありませんでした。
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